理性的な判断をするためにはー必ず利点と欠点の両方を見る

紛いものの見分け方

精神世界を含めて、世の中というのは偽物が非常に多いものです。

中でも精神世界は、それに輪をかけて偽物や低級なものが蔓延しています。今回は、そういったものをどうやって見分けるかについて、少し書いてみたいと思います。

利点と欠点の両方を語ることの大切さ

世の中に存在するものには、必ず利点と欠点があります。何かを教える際、この両方をきちんと提示しない人は、基本的に信用できません。

例として、以下のような三つのハサミの説明をご覧ください。

ハサミの説明①

ハサミは非常に便利なもので、これ以上に便利なものは、この世に存在しないでしょう。
ハサミはいくら使っても問題なく、危険性は何もありません。
様々な紙を切ることができ、ちょっとした工作もハサミでできます。
皆さんもハサミを使わないと絶対に損します。

ハサミの説明②

ハサミは危険性があります。
例えば指を挟めば、切れてしまうこともありますし、人に向ければ凶器にもなります。
先が尖っているため、誤って人に当ててしまうとケガをすることもあるでしょう。
ハサミはとても危険なので使わない方がいいのです。

ハサミの説明③

ハサミは様々なものを切ることができる、便利な道具です。
あまり硬いものを切るのには向いていませんが、柔らかいものや薄いものは切りやすいです。
ただし、切る部分が鋭いため、扱いには注意が必要です。
小さなお子さんがいるご家庭では、手の届かないところに保管しましょう。

ハサミの説明のまとめ

いかがでしょうか。

・①は「便利さ」だけを強調した説明です。
・②は「危険性」だけを取り上げています。
・③は利点と欠点の両面をバランスよく述べています。

当然、ハサミの説明として最も信頼できるのは③です。それは、私たちがハサミについてよく知っており、その実態を理解しているからです。

精神世界ではどうか?

しかし、これが「精神世界」や「よく知らないこと」といった話になると、状況は一変します。

なぜなら、多くの人がそうした領域に対して知識が浅く、判断力が子供同然だからです。そのため、①や②のような極端な説明文に簡単に引っかかってしまうのです。

①のような説明は、利点だけを書き連ねることで「やらないと損」と感じさせます。
②は、欠点だけを強調することで「危ないからやめておこう」と思わせます。

特に①のような手法は、理性的でない人を巧みに誘導し、金銭的利益を得たり、信者を増やす手段としてよく使われます。

見分け方の基本:利点と欠点のセット

ですので、①や②のように偏った説明ばかりする人間には注意が必要です。彼らは多くの場合、自らの利益しか考えていません。

対策としてまず重要なのは、物事には必ず利点と欠点がセットで存在するという前提を忘れないことです。

この前提があるだけで、「これは何か欠点を隠しているのでは?」と疑問を持つことができ、衝動的な判断を防ぐことができます。

現代は都合の悪いことには蓋をする人が多いため、そうした思考法は非常に重要です。

自分は大丈夫、という思い込みが最も危険

自分は大丈夫だと思っていても、洗脳状態に陥ったり、専門外の分野に深入りすれば、簡単に判断を誤ることがあります。

最も危険なのは、「自分は騙されない」と思っている人間です。

むしろ「自分も騙されるかもしれない」という前提で物事に臨むことが、理性的な態度と言えるでしょう。

理性的判断に近づくために

未知の世界を正しく知ることは困難です。しかし、それでも理性的な判断に近づく方法はあります。

  • 利点と欠点の両方を調べる
  • 片方だけを強調する人間を避ける
  • 常に「欠点が隠されているかもしれない」と疑う

このような習慣を身につけることで、知らない分野においても、極端な意見に流されず、冷静な判断ができるようになるでしょう。

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