貪るべからず
囲碁の考え方は、人生というゲームにもよく応用できる――
私はそう考えています。
その中でも特に重要だと感じるのが、「利益を貪ってはいけない」という教訓です。
囲碁における勝ちとは
囲碁は、最終的に囲った陣地(地)が相手よりも多ければ勝ちとなるゲームです。
その陣地の単位は「一目(いちもく)」「二目(にもく)」と数えられますが、
わずか一目、いや半目(0.5目)でも相手より多ければ勝利とされます。
つまり、勝利に必要なのは「たくさん勝つこと」ではなく、「ほんの少しでも相手を上回ること」です。
これは、人生にも通じる感覚ではないでしょうか。
人生における“ちょうどよさ”
人生においても、大勝する必要はありません。
自分が満足できるラインで生きることができれば、それで良いのです。
逆に、50目も100目も上回ろうとすれば、
そのために危険を冒すことになりかねません。
囲碁には、「取ろう取ろうは取られの元」という有名な格言があります。
相手の石を無理に取ろうとすると、かえって自分が取られてしまう――
欲をかくことが身を滅ぼすという教訓です。
本当に必要なものとは?
必要のない物まで頑張って手に入れようとすると、
かえって大切なものを失ってしまうかもしれません。
では、あなたにとって「本当に必要なもの」とは何でしょうか?
その答えは意外とシンプルです。
「それがなければ生活できないもの」――それが、あなたにとっての本当に必要な物です。
例:お金とスマホの価値
たとえば、多くの人にとって「お金」は必要不可欠なものでしょう。
ですが、「10億円がないと生活できない」という人はあまりいないはずです。
それなら、10億円は「必要」ではなく「欲しいだけのもの」と言えるかもしれません。
一方、給料は多くの人にとって生活に直結する「必要なもの」でしょう。
また現代では、スマートフォンが生活の必需品になっている人も多いはずです。
「10億円がなくても生きていけるけど、スマホがないと困る」
――そんな人にとって、スマホはお金以上に大切なツールなのです。
取捨選択で人生をスリムに
このように、自分にとっての必要なものを明確にすることが大切です。
そして、必要なものは確実に獲得し、不要なものは潔く手放す。
そうやって取捨選択を行わなければ、人生のスピードにはついていけません。
欲を抑え、「ちょうどよい勝ち」を目指すこと――
それが、囲碁の教えから学べる人生の知恵なのです。
コメント
「ちょうどよさ」。本当に難しいです。
私は逆に欲が無さすぎる人間なのですが、欲の強い人を見ると、そのエネルギーや行動力に圧倒されることがあります。
彼らはバイタリティに溢れ、目標に向かって突き進む姿勢はイキイキしていて非常に魅力的に見えます。
でもその反面、取り返しのつかない失敗や破滅を招きやすいです。
私のように欲がない人間は、物や地位に執着しないため、生活は穏やかになりやすいです。
しかし欲がなさすぎると今度は何事にも無気力、無関心になり、生きる意味さえ見失ってしまうことがあります。
私もうつ病になり、人生何も楽しめなくなった過去があります。
「ほどよい欲」をもって生きることが大切だと私は思います。
>>hb様
コメントありがとうございます!
そうですね。ここで言う「ちょうど良い勝ち」を目指すというのは、
人生において、どうしても獲得しなくては生きていけない必要な物を指します。
例えば代表的な物は「お金」ですね。
こういった物は、多いほど良いかというと、そう単純なものではないと私は言いたいのです。
ただ、hb様の仰る以下の内容は、また違う問題点を示しています。
>>私のように欲がない人間は、
>>物や地位に執着しないため、生活は穏やかになりやすいです。
>>しかし欲がなさすぎると
>>今度は何事にも無気力、無関心になり、生きる意味さえ見失ってしまうことがあります。
>>私もうつ病になり、人生何も楽しめなくなった過去があります。
これは欲がないせいで、うつ病になったということで解釈しますが、
人間が本来磨くべきものは確かに存在すると私は考えます。
それと、欲とはちょっと違いますね。
例えば、技術に対する向上心とか、社会に対して与える物を増やす行為、
こういった物は、どこか一般的な「欲」とはちょっと異なると思います。
欲がなければ、こういった自分を高める行為に集中すれば良い、と私は考えます。
私はブログを書いたり、ゲームを運営して、ある程度満足しています。
しかも、無料で提供しているわけです。
活動力はある方だと思いますが、これは欲を満たす行為と言えるでしょうか。
現実的利益において現状満足できているなら、それ以上は求めず、
こうして別の方向性にアプローチすることで、解決できる可能性があります。
ただ、これには一般的な方から反論があると思います。
「ボランティアに自分のリソースを投資なんて馬鹿じゃないの?」と
それに対して、当ブログでは一貫した主張を持っているわけですが・・・
「与えたものが、返ってくる」
これに尽きるわけです。
私は欲に動かされているわけではないですが、この返ってくる物、
無理やり名付けるなら「徳」に重点を置いているわけです。
この徳に対して強いアプローチをするから、私の人生はちょっと変わってるんですね。
記事にするくらい長々となってしまいましたが、
欲を持たずして、バイタリティを持ちたいなら、
この徳を目指す、というのも一つの道だと私は考えています(*’ω’*)b
私は、「自分を高める」行為も欲望の一つだと考えています。
スポーツが上手くなりたい。もっと賢くなりたい。美味しいご飯が食べたい。安全な家に住みたい。これらはすべて広い意味での欲だと思います。
欲望はエネルギー源で、人の行動の原動力だと思います。自分を車に例えるなら、欲望はガソリンのようなもの。無くては動けませんが、暴走すると事故を起こします。
山羊丸さんの仰る「欲をかきすぎると身を滅ぼす」ということはよく分かります。
なので、私は山羊丸さんと少し視点が異なるかもしれませんが、「ちょうど良さ」が大事だということは凄く共感しました。
投稿内容から少し脱線してしまいましたが、色々と山羊丸さんの考えが聞けて嬉しかったです(*˙˘˙*)
ありがとうございます!
>>hb様
コメントありがとうございます!
なるほど、もっと広い意味での欲だったのですね。それなら納得です!
私が詰まらない講釈をしてしまい申し訳ありません><
それらのバランスを実際どう上手く取るの?って聞かれたら、確かに難しいですね。
経験値がものを言うので、言語化するのが難しいかもしれません。
この辺はまた機会があり次第、何かヒントのようなものを書ければと思います。
お礼をいただきましたが、こちらこそ、新しい発見の場をありがとうございました!