長期的利益主義について、滅亡を避け利益を得る近江商人の考え方とは

長期的利益主義とは何か

広い視点を持って利益を追い求めることは平和の近道です。広い視点とは、短期的な利益だけでなく、長期的な利益を考える事です。今さえ、自分さえ、いい思いができれば他はどうでもいい。そういった視野の狭い利益だけを追い求めるのは、自らを死地に追いやって、滅亡に近づく道です。

短期的な利益を求めて一時的に身を立てたとしても、そう長くは続きません。また、一番恐ろしいのは、短期的利益を求める行動によって、周りに悪影響を与えることで、その悪影響が自分に返ってくるということです。

与えるものが与えられるという原則

この宇宙には「与えるものが与えられる」という原則があります。その原則に従えば、人に悪影響を与えることは悪徳を積むことに他ならず、その悪徳は、いずれ何らかの形となって自分の所に戻ってきます。

それは逃れられるように見えても、決して逃れることはできません。後で苦労をすることになるから、こういった道を選ばない方がいいでしょう。繁栄を目指すのであれば、長期的利益主義に立つことが必要です。滅亡と繁栄は善悪ではなく、一つの結果に過ぎません。

三方良しの経営哲学

長期的利益に立つ考え方として、一つ例を挙げるとするならば、近江商人の「売り手よし、買い手よし、世間よし」の“三方良し”があります。これは物を売る時は、売り手が満足することはもちろん、買い手も満足し、その取引が社会の役に立たねばならない。という、一種の経営哲学です。

これは売り手の満足だけでなく、社会にとって満足を生むビジネスは、信用を得ることができるからです。信用はすぐ利益には結びつきません。しかし長期的な影響は計り知れないものがあります。近江商人の三方良しは、将来的な繁栄を目指す考え方なのです。

未来を見るとはどういうことか

長期的利益に立つためには、今よりも少し先を見る必要があります。といっても、未来を予知する必要はありません。長期的利益になる行動が、後で自分のためになると知っていれば良いのです。例えるなら、種を蒔けばいずれ作物が実るということを、理解していればいいことと同じです。

バランスと時期の見極め

作物を収穫する時期に適切な時期があるように、物事に結果を求めるには、常に適切な時節があります。のんびり構えすぎると利益を確保できず、必要以上に時期を早めると滅亡に近づいてしまいます。最終的にはバランスが重要になるのです。

現代社会と短期的思考

今の世の中は、短期的な利益ばかりを重視するような思考が多いと思います。そういう思考が多いと、世の中が荒れて訳が分からなくなります。もし本当に平安を目指すなら、少し長い目で物事を考える必要があります。

四つの利益パターン

① 理想的なのは、今行っていることが当面の利益にもなり、将来的にも自分にとって利益となること。
② 次に良いのが、短期的には損をしても将来的には得をできること。
③ 問題なのは、短期的には得するが将来的には損をするという事象。
④ 当面の利益にもならず、長期的にも損をすることを好んで行う人間はいません。

結びに

本当の意味で平和や安定、信頼や信用を得たいのなら、短期的な利益に振り回されるのではなく、長期的利益主義という視座を持つべきです。種を蒔くように、一歩一歩の行動が将来の実りにつながっていくのです。

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