統合失調症体験記。発症前から発症後に変わったこと。そして分かったこと。

今回は統合失調症の措置入院後~変わったこと、
そして分かったことについて話そうと思う。

統合失調症になってから変わったこと

統合失調症を発症して症状が出たのは、
1、幻聴や幻覚が聞こえたり、見えたりしたこと
2、体重が服薬によって大幅に増加したこと
3、定期的に通院しなければならなくなったこと
4、不安感が常に伴った状態になること
5、自分の中に、まるで別人格がいるような感覚があったこと

ざっと挙げると、こんな感じだろう。
幻覚はないが、幻聴は今も時折あるし、
不安感も強烈ではないが残っているため、投薬が必要だ。
また、服薬の関係から定期的な通院も必須になっている。

初発の時に一番辛かったこと

私は過去二度発作(急性期)を経験しているが、
最初の発作時に一番辛かったのは体重の増加である。
大学生当時、私はものすごく痩せていた、
食べる量も少なく、食べても太れない典型的なやせ型体質だった。

ところが、統合失調症の服薬を開始してから、みるみる太り始め、
食欲も旺盛になり、現在では過去の体重の+35kgぐらいである。
これは投薬のせいとしか思えないが、
その薬がないと、私の精神は正常ではなくなってしまう。

ただ、名医の方が仰った内容が、
この薬で太るから、それが精神にとって健全でいられるという説もあるよ。
と聞かされた。
はぁ~そんなものか~、思ったが。
健常者にとっては辛いことかもしれない。

再発の時に一番辛かったこと

再発(二度目の発作)の時に辛かったことは、強烈な不安である。
この時、私は耐え忍ぶことしか選ばなかった。それが数年間続いたのである。
これはもう、健常者には想像ができない苦しみだ。

これは再発当初より落ち着いてはいるが現在も続いている。
健常者に言っても分からないかもしれないが、
普通の感覚で生きているというのは、とても幸せなことだ。

将来に渡って辛くなること

これは想像でしかないが、将来的に見て辛い言うのは、
金銭的に恵まれないことや、パートナーに恵まれることは無いだろう。
金銭面は場合によっては解決するかもしれない。

しかし、私の病気は100%遺伝する訳では無いが、
子供の発生確率が高くなるデータがあるのは事実である。
そういった時、私は子供に自分と同じ目を遭わせるのは、
とても心苦しい。

だから私は自分からパートナーを求めることはしないだろう。
唯一可能性があるとしたらAIによる劇的な科学の発展である。

統合失調症を見守る人へ

統合失調症は発生のメカニズムが解決されていない病気である。
そして人口の0.7%が発症するという珍しくない病気だ。

そうした時、周りの人間ができることは、
自発的に本人が服薬を徹底させることを促すことが大切だ。
服薬によって解決できることは大きい。
統合失調症寛解(回復)のための一番の重点である。

そしてその次に重要なのは、社会との接点を作ってあげることだ。
デイケアでもいいし、
ある程度病後回復してきたら、就労継続支援B型などで、
超低賃金でも簡単な社会生活を送らせることだ。
これが社会復帰への大きな自信に繋がる。

そして、さらに回復が進んだら、
就労移行支援施設という機関で、
障がい者枠で雇ってもらえる企業を探すことだ。
こういった社会への接点を当人に教えてあげることは大切だ。

そして人と人の社会的な繋がりを作ることが病気の克服に繋がる。
ただ、焦ったり、無理強いをしては駄目だ。
すぐ成果を求めるのではなく、
じっくりと年月をかけて治していくしかない。
統合失調症とは一生をかける病気だからだ。

そして障害年金の受給や障害者手帳の取得など
当人の資産になる手助けも必要だ。

慌てず、騒がず、確実に

統合失調症疾患者の全員と、その周囲で支える人に言えることは、
どんなことも慌てず、騒がず、確実に、と言える。
近道を求めず、王道を進むしか、この病気は克服できない。
大切なのは当人のペースを尊重し、行動することだ。
それが巡り巡って当人にも周囲にも一番良い結果になるだろう。

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