与奪の法則 ― 幸せが生まれる構造
世の中では「幸せとは何か」という問いがよく語られます。
快楽であるとか、満足であるとか、今この瞬間を大切にすることだとか、様々な説明があります。
しかしそれらは多くの場合、幸せという感情を説明しているに過ぎません。
ここでは少し視点を変えて、幸せがどのような構造から生まれるのかを考えてみたいと思います。
現実は資源の循環で動いている
現実の社会は、本質的に資源の循環によって成り立っています。
ここでいう資源とは、お金や物質だけではありません。
・能力
・時間
・知識
・知恵
・経験
・信頼
・情報
など、人や社会の中でやり取りされるあらゆるものが含まれます。
この世界は基本的に、これらの資源を互いに与え合うゲームとして機能しています。
与えることで生まれる「空き」
人が何かを与えると、その人の内部には空きが生まれます。
この状態は、岩にある「くぼみ」に例えることができます。
岩にくぼみがあるからこそ、そこには水が溜まります。
同じように、人が何かを与えると、
与える
↓
空きが生まれる
↓
新しい流入が起こる
↓
再び与えられる
という循環が生まれます。
この循環の中にいるとき、人は自然と利益や機会を得やすい状態になります。
幸せとは何か
この構造から見ると、幸せとは
他の存在に対して何かを与えることができる状態
と言えます。
なぜなら、与えることができるということは
・自分が役割を果たしている
・社会の循環の中に参加している
ことを意味するからです。
人はそれぞれ社会や世界の中で何らかの役割を持っています。
人間の体の各器官がそれぞれ機能を持つように、全体の中で何らかの働きを担っています。
完全に無駄な存在というものはありません。
何も持っていないという錯覚
人はときどき
「自分には何もない」
と感じることがあります。
しかしこの考え方では、
持っていない状態=空きが大きい状態
とも言えます。
空きが大きいほど、新しい流れが入り込む余地は大きくなります。
また、人が「何も持っていない」と感じる場合、
自分の与えられる側面に気づいていない
だけであることも少なくありません。
この錯覚は、人が陥りやすい認識の一つです。
奪う行為は循環を壊す
現実には、犯罪や搾取のように他者から資源を奪う行為も存在します。
一見すると、
奪う側が利益を得て
奪われた側が損をする
ように見えるかもしれません。
しかしこの場合に起こるのは、
循環の破壊です。
循環が壊れると
・信頼が失われる
・関係が断たれる
・交換が減少する
といった形で、社会全体の利益が減少します。
つまり奪う行為は、短期的には利益があるように見えても、
構造としては誰も得をしない結果
になりやすいのです。
成功と失敗
この法則の観点から見ると、
成功とは
循環を強める行動です。
例えば
・与える
・協力する
・役割を果たす
といった行動です。
逆に失敗とは
循環を壊す行動です。
例えば
・奪う
・欺く
・信頼を壊す
といった行動です。
与奪の法則の本質
この考え方が示しているのは、
現実は与え合うことで成立する循環構造である
ということです。
人がその循環の中で役割を果たし、与えることができているとき、
・社会の中で機能し
・新しい流れを呼び込み
・自然と機会や利益を得やすくなる
という状態になります。
この循環構造こそが、与奪の法則の基本的な考え方です。