物事を両立するためには──7割で続ける知恵
私たちの日常は、常に「両立」を迫られています。
仕事だけでなく趣味、家事だけでなく人との交流。
毎日同じことだけをして生きていける人はほとんどいません。
複数のことを同時にこなしていくのが、私たちの生き方そのものです。
完璧を求めると行き詰まる
しかし、この両立が難しいのは「完璧を求める」からです。
仕事も趣味も100%、社会生活も精神生活も100%。
そんなふうに取り組もうとすると、すぐに行き詰まります。
そもそも複数のことを100%同時にやろうとするのは、超人的な負担であり合理的ではありません。
7割で続けるという発想
そこで大切なのが「7割でよい」という発想です。
ある言葉にこうあります。
「100%を求めるから両立に悩む。7割で満足すればよい。
7割を続ければ、30年後にはプロになれる、50年で大家になれる」
もちろん「30年でプロ、50年で大家」というのは少し大げさかもしれません。
ですが、7割の力で長く続けるという考え方は、極めて現実的で力強い指針になります。
7割で良しとするのは「妥協」ではなく、むしろ「持続可能な工夫」です。
欲張らず、大体うまくいっていればいい。そう考えれば心はずっと軽くなります。
精神生活と社会生活の両立
この発想は精神世界にも当てはまります。
最初から悟りを100%目指し、生活すべてを犠牲に修行するなら、社会生活は成り立ちません。
精神世界を追求する人であっても、同時に社会生活を営まなければ生きていけないのです。
だからこそ、まずは「普通の人より少し優れている」程度を目指せばよいのです。
精神生活も社会生活も、両方を7割の力で続けていく。
そうして何十年も歩み続ければ、必ず大きな成果につながります。
結論──7割を積み重ねる力
物事を両立させるために必要なのは、完璧を求めすぎないことです。
7割でよいと考え、毎日少しずつ前へ進む。
この積み重ねが、最終的には壁を越え、本当の実りをもたらしてくれるでしょう。