CGIゲーム運営者として辿ったVPS移動の記録
私が運営しているCGIゲームは、いわゆるモダンなWebサービスとは性質が異なります。
PerlによるCGI、セッションファイル、ロック処理、短周期cron、そして24時間の常時稼働。
同時接続は多くありませんが、一度でも不安定になると運営そのものに直結するタイプのサービスです。
この前提のもと、私はこれまで
ConoHa VPS → Xserver VPS → さくらVPS
という移動を経験してきました。
これは単なる乗り換えではなく、「何を重視すべきか」に気づいていく過程だったと今は感じています。
ConoHa VPS:速いが、挙動が読めない
ConoHa VPSは、初めて触ったときの体感速度は非常に良好でした。
管理画面も悪くなく、起動や操作にストレスはありません。
しかしCGIゲームの運営という観点では、徐々に違和感が出てきました。
- レスポンスにムラが出る
- 「今日は軽い」「今日は重い」という日差が発生する
- VPSの仕様上、サーバー内部の挙動についてはサポート対象外だった
恐らく同居VMの影響もあるのでしょうが、
常時稼働サービスでは「今日は運が悪い」が許容できません。
結論として、ConoHa VPSは
短期イベントや瞬発力重視の用途には向くものの、
長期安定運営のCGIゲームには精神的コストが高い、という判断になりました。
Xserver VPS:強いが、思想がWebサイト向け
次に移行したのがXserver VPSです。
基盤の強さは明らかで、CPU・I/Oの上限も高く、重さを感じることはほとんどありませんでした。
ただし、ここでもズレを感じます。
- Apache+PHP+WordPress前提の設計思想
- CGI+ファイルロックという構成は想定外
- 2025年のCloudflare障害以降、体感的に重くなる場面が増えた
基本的な性能は十分、むしろ過剰です。
しかし、利用一年を過ぎた時から非常に重くなりました。
かなりの確率で、同居VMの影響を受けたと思います。
Xserver VPSは現代的Webサービスには相性が良いですが、
CGIゲームとは思想の方向が異なっていた、というのが正直な感想です。
さくらVPS:地味だが、裏切らない
最終的に落ち着いたのが、さくらVPSです。
管理画面は素朴で、スペック表も派手ではありません。
しかし、運用を始めてすぐに違いが分かりました。
- I/Oレイテンシが安定している
- cron・ロック・セッション処理の再現性が高い
- 昨日動いたものが、今日も同じように動く
これは非常に重要です。
挙動が毎日同じというだけで、運営者の精神的負荷は激減します。
結果として私は、
「サーバーを気にせず、ゲーム内容に集中できる状態」
を初めて得ることができました。
三社を一言でまとめると
- ConoHa VPS:速いが、気分屋
- Xserver VPS:強いが、Web屋
- さくらVPS:地味だが、職人向け
なぜCGIゲームとさくらVPSは相性が良いのか
CGIゲームは、もはや主流技術ではありません。
しかしその分、挙動が単純で、負荷特性も読みやすい「枯れた技術」です。
その枯れた技術に対して、
過度な最適化をせず、淡々と安定供給する
さくらVPSの設計思想は非常に相性が良いと感じます。
これは懐古でも保守でもありません。
合理的な選択の結果です。
まとめ
私のVPS移動履歴は、
- 数値性能重視
- 挙動の効率重視
- 精神的負荷ゼロ重視
という、運営者としての安定を求めてのプロセスそのものでした。
CGIゲームを今も真面目に運営している人は少数派でしょう。
だからこそ、同じ立場の方には言えます。
CGIゲームの安定運営を本気で考えるなら、さくらVPSは自然な到達点です。